Posts Tagged '主題の徹底'

坂の上の雲

一昨年からNHKで「超・大河ドラマ」として『坂の上の雲』が放送されています。

個人的に司馬遼太郎の作品が好きなのでドラマも見ていますが(録画もして)、最近何度目かの本編読み返しをしています。

今は、ちょうど最終編(第8巻)に差し掛かったところです。

この、『坂の上の雲』。

明治維新で目覚めた日本が、がむしゃら(我武者羅)に近代化に突き進み、幸運にも恵まれて大国ロシアに勝利する過程を描いています。

しかし、その勝利が故に第二次世界大戦で大変な目にあう日本の事にも言及しています。

この物語の主要登場人物には正岡子規がおり、野球関係者にも馴染み深いものがあります。

四国松山出身の正岡子規の本名は「正岡升」といい、升=のぼる=野ボール=野球となったと言う説もあります。

(多分俗説で、野球の名付け親は「中馬庚=ちゅうまん かなえ」だと言われています。)

そんな事はどうでも良くて、第八巻に気になる文言がありました。

『この海戦は各艦の性能や、各兵員の能力や士気より、日本側の頭脳がロシア側を圧倒したというほうが正確であろう。

ちなみにこの場合の「頭脳」とは、当然ながら天性のそれを指していない。

考え方というほどの意味である。

より正確に言えば、弱者の側に立った日本側が強者に勝つために、弱者の特権である考えぬくことを行い、さらにその考えを思いつきにせず、それをもって全艦隊を機能化した、と言うことである。

特に東郷は、・・・中略・・・、という平凡な主題を徹底させ、かれの戦略も戦術もこの一点に集中させたのである。

いかなる国の海軍においてもこの時期の東郷ほどこれを徹底させた例はなかった。』

 

野球、いやスポーツ全般、それどころか人生において、非常に示唆にとんだくだりだと思います。