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開き直り

ピンチや窮地に陥ったとき、よく周りの者(当事者ではない)が送るアドバイスに、
「開き直れ」
というのがあります。

この「開き直れ」という言葉。
私もよく聞かされたし、アドバイスとして送ってもきました。
しかし、よく考えてみるとこれほど分かり難くて受け取る側の解釈がまちまちな言葉もないと思うのです。
国語辞典を引くと、
・態度を改め、まじめに応対する。
・観念してふてぶてしい態度に出る。
・居直る。
とあります。
また、英語に訳すとなると、
・(suddenly) take the offensive
・take a ‘so‐what’ attitude 《toward》
・turn on somebody
・assume a defiant attitude
等となるようです。
いずれにしても、やはり分かり難くて使う状況や受け取り方によってはとても「曖昧」になってしまいます。

ここではスポーツの試合で、「ピンチに陥っている場合にどう使うべきかを考えてみましょう。
それには英語の、
・turn on somebody
・assume a defiant attitude
の意味合いが適当ではないでしょうか。
ピンチを招いた原因を取り除き、違った考え方(態度)で臨むしか方法が無いのだから。
即ち、一旦冷静になり、ここに至った原因を考え、違ったアプローチ(考え方)で次の場面を迎えなけらばならないのだと思います。

つまり、
・アドバイスを送る側も受ける側も共通の認識を持たねばならないのです。
・「開き直って思い切ってやれ」などと「だけ」単純に言ってはならないのです。

高校野球で言えば、ピンチを迎えて伝令をマウンド上に走らせる場合。
伝令に走る選手に感情・感覚的な言葉は決して与えず、「事ここに至った客観的事実とその原因、それに対するこれからの対処法」を指示するしかない。

もし、感情・感覚的な言葉を加えるとしたら、
・「今の自分ができる事に集中し、後の事は考えずに燃焼しつくせ」
・「後は別人になってプレーしなさい」
程度でしょう。
そして伝令には、いつもは全力疾走しろと言っているのを、「今だけは、少しだけゆっくり走れ」と言うのです。

それだけの人事を尽くしたら、後は天命を待つしかないですね。

監督の仕事

野村克也氏の言葉に、
監督の仕事の根本は「チーム作り」、「試合作り」、「人づくり」
というのがある。(「野村の流儀」 発行:ぴあ株式会社)

私も同感であるが、順番としては
「人づくり」、「チーム作り」、「試合作り」ではないかと思う。
(野村氏の場合はプロ野球チームの場合と言う事だから、それは正しいと思う。)
そして割合は、
「人作り」:60%
「チーム作り」:30%
「試合作り」:10%
といったところではないか。
社会人チームやプロ野球では割合は変わってくると思うが、高校野球あたりだとこれくらいが一つの目安であろう。

また、「人作り」と「チーム作り」は非常に密接な関係にあり、「試合(大会)前に監督の仕事の大半は終わっている」と言う私の考え方から言えば、60:30と単純に言えない部分も大いにある。

いずれにしても、人を育てると言う事は非常に重要且つ重大で、その任に当たるにはそれ相当の覚悟と姿勢が必要であることは間違いない。
監督自らが自分に対して「人づくり」を課していなければならない。